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※この作品は人生最悪の三日間の続編に当たる作品です プロローグ 第一章 ~デジャヴと乱闘~ 第二章 ~神は誰だ~ 第三章 ~ブラックホーク・ダウン~ 第四章 ~神の人質~ 第五章 ~神様失格~ 第六章 ~笑い、再び~ 第七章 ~神の条件~ 最終章 ~適した者~ エピローグ
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+ タグ一覧 閉じる オリ主 二次創作作品 東方Project 螺旋階段X-4号 最悪の異変とは、当時中学二年生だった螺旋階段X-4号による黒歴史、もとい東方Projectの二次創作である。 YoutubeとPixivで投稿されていた。 うろ覚えで書いたあらすじ 時は2019年。んしょぼが螺旋階段と名を改める前の話。 史上最悪のマッドサイエンティストにして最強の魔法使いであったんしょぼは、研究の最中、覆面の男の襲撃を受け、殺されかけてしまう。 博麗大結界を破壊し、命からがら幻想郷に逃れるも、そこでは過去に前例のない最悪の異変により、幻想郷消滅の危機に瀕していたのだった…… 概要 (まだ全貌を世に出す前に作るのをやめた)本作の魅力は、今は原作に敬意を払えと喚くうるさい原作厨である螺旋階段にもこんな時代があったことを知れるという点だろう。こんな過去があるから原作厨になったとも言う。 オリキャラが妹紅を殺し、オリキャラが主力でオリキャラを倒し、ラストでオリキャラが霊夢を殺し、オリキャラが世界を破壊し、オリキャラが新しい世界を作り上げる。 8部構成として作っていたが、結局は1部の1話しかようつべに投稿されておらず、pixivにも4話までしか上がっていない。なお、今では削除されており、閲覧は不能。要するによくあるエタったメアリー・スー二次小説である。 ここのメンバーは誰も本作を知らないし、知っていても設定の8部構成なんて知らないので消去法で作者本人が書いていることになり、自分で自分の黒歴史を茶化すという高二病そのものみたいな行為をしているのもポイントが高い。 登場人物 んしょぼ 主人公。オリ主。 非人道的な魔法の実験を繰り返し、最強の魔法使いとなったらしい。 後に黒歴史から逃げるため、螺旋階段として名を改めた。 覆面の男 正体は未来のんしょぼ。 過去を悔やんで殺しに来たんだってさ。 今の僕も過去の自分を抹殺しに行きたい。 ラスボス 名前忘れた。ダメージ反射と範囲内の相手の能力を無効化する能力を持つ。 確か未来のんしょぼ。ややこしすぎて自分でも設定を忘れた。 オリキャラがオリキャラと戦うならオリジナルでやれ馬鹿! 博麗霊夢 原作主人公の一人。死ぬ。 霧雨魔理沙 原作主人公の一人。霊夢が死んで病む。 藤原妹紅 原作キャラの一人。ラスボスの無効化能力の伏線のためだけに殺された。 本作(というかメアリースー作品全般に言える)問題点 オリジナルでやれの一言に尽きる。 二次創作を見るユーザーは原作の延長線上の作品を見に来ているのに、オリキャラがオリキャラを倒しにいく展開をお出しされても困る。(そこまで公開していないが)原作キャラを殺すなど言語道断。不愉快なだけだ。 こんな作品を最後まで公開し、これを悔いることもなくメアリー・スー作品を乱発し、本作が水死体となってもネットの海を漂い続けるという『最悪の異変』が起きなかったのは不幸中の幸いだったのかもしれない。 + コメント欄 閉じる 作品の項目のお手本も兼ねてる - 螺旋階段X-4号 (2022-10-11 20 34 31) 名前
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イサスワーストラ イサトワーストラの別名。
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画像 スキル名 職業 習得条件 0117142232.gif パパワーストライク ファイター - 説明 MPを消費して剣の攻撃力をアップする。 Lv MP 効果 01 4 ダメージ114% 02 4 ダメージ120% 03 4 ダメージ126% 04 4 ダメージ132% 05 5 ダメージ142% 06 5 ダメージ148% 07 5 ダメージ154% 08 6 ダメージ164% 09 6 ダメージ170% 10 7 ダメージ180% 11 7 ダメージ186% 12 8 ダメージ196% 13 8 ダメージ202% 14 9 ダメージ212% 15 9 ダメージ218% 16 10 ダメージ228% 17 10 ダメージ234% 18 11 ダメージ244% 19 11 ダメージ250% 20 12 ダメージ260%
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最悪のタイミング(さいあくのたいみんぐ) 最悪のタイミング EXスキルカード 使用条件:黄黄 キャラ2体に攻-400する。 「景ちゃん あたしはね、景ちゃんに勝てる気がしなかったよ」 カード番号 Ver.18.0/EX0156 レアリティ EX/サイン コメント コメントの入力。必須ではない。
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人気種ベスト5 シリーズ NO 名称 レート Vol.4 10 グレンファイヤー 5206 Vol.1 02 ウルトラセブン(Aタイプ) 3125 Vol.1 01 ウルトラマン(Cタイプ) 2816 Vol.2 02 ウルトラマンタロウ 2253 Vol.1 03 帰ってきたウルトラマン 1761 不人気種ワースト5 シリーズ NO 名称 レート Vol.3 05 ウルトラマンスコット 94 Vol.3 08 ウルトラマンコスモス(コロナモード) 100 Vol.3 07 ウルトラマンネオス 102 Vol.3 06 ウルトラマンダイナ(フラッシュタイプ) 107 Vol.4 03 ティガダーク 121 番外編 <シークレット> シリーズ 名称 レート Vol.1 にせウルトラマン 12415 Vol.2 ミラーマン 3708 Vol.4 ファイヤーマン 3612 Vol.3 レッドマン 2406 ※’12/07/14更新 (対象:未開封品)
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「《クレイジー・ダイヤモンド》!」 東方仗助の手にビジョンが重なり、そのままに胸から血を流す少女に触れる。 民家の中、室内に広がった出血量を考えれば、そして虚ろに開かれた目を見れば、その少女が死んでいるという判断は十人が十人ともするだろう。 それでももしかして、という思いで仗助は少女に触れ続ける。 するとどうだろうか、死体から胸に開いた銃創が消えていくではないか。服の損傷も共に戻っていき、まるで時間が逆に戻るかのように。傍から見れば眠っているようにしか見えなくなった。 だがそれでも、少女が息を吹き返すことはない。 いくら《クレイジー・ダイヤモンド》がどんな物も治せる超能力、スタンドでも、死者だけは生き返せない。 そのことは仗助本人が一番良くわかっている。 つい先日も、祖父を助けられずに、冷たくなっていくその肉塊を前に歯噛みしたばかりだ。 それでも、いや、だからこそ仗助は少女を助けようとする。 いわばこれは一つの儀式だった。目の前で親しい人を助けられなかったのに、また顔見知りを助けられないことに対する。 「――悪ぃな由花子、もう少し早く来てれば。」 別にそんなに親しくもなかった、むしろ苦手な部類だった同級生が、祖父の時と同じように体温を失っていくのを、仗助はそうして見送った。 「やれやれ、だぜ……」 民家にあった布団を敷くと、その上に由花子の死体を寝かせて、シーツをかける。 イカれたやつではあったが、なにも死ぬことは、ましてや殺されていいようなやつでは無かった。 であるからして、仗助としては下手人に一つ気合を入れる必要がある。そう思い改めて由花子が倒れていた場所へと戻る。彼女がどうやって殺害されたかは簡単に推理できた。犯行現場には明らかに銃痕があったからだ。窓ガラスの割れ方から見ると、おそらくは外からの銃撃を受けて殺された、と死んだ祖父のように警官になった気で考えてみる。 では問題はどこから銃を持ってきたか?だ。 (銃なんて簡単に手に入るわけがねえ。てことは、《バッド・カンパニー》みたいなスタンドか?) そもそも仗助が由花子の死に自分の想像以上に動揺したのは、彼がこの間戦ったスタンド使いにある。 祖父の死の遠因となったその男、虹村形兆。男はミニチュアの軍隊のスタンド《バッド・カンパニー》を操り、ある目的のために数多の人間の命を奪ってきた。 最終的に仗助の目の前で死んだので彼ではないと思う――死んだ人間が生き返ることなどありえないのだから――が、似たような武器を操るスタンド使いが存在する可能性は頭に大きくある。 あのツノウサギとかいう変なスタンドに一発くれてやろうとし、失敗してこの無人の謎の空間に囚われて以来、時折聞こえる銃声がその危惧を肥大化させている。 そのとき彼は見つけた。手に銃を持ち、首には首輪を付けられて街を歩く少女を。 いわゆるピストルを両手で持って、キョロキョロと辺りを見渡しながらこちらへと歩いてくる。 「……冷静になれよ、仗助。あの子が殺ったとは限ンねーぜ。」 飛び出しそうになった身体を抑えて、仗助は呟いた。 いくら銃を持っているからと言って少女が殺したという証拠は何もない。それに、部屋につけられた痕は連射されたもののようにも見える、拳銃ではああはならないだろう。もっとも、仗助の知識にあるそれは件の《バッド・カンパニー》によるものだけなのだが。 とにもかくにも、話を聞く必要がある。犯人ならば殴るし、そうでないのなら話を聞く。どのみちこの殺し合いで最初に出会った他人だ、会ってみるほかない。 仗助は部屋を後にするとキッチンへと移った。玄関から出て正面から鉢合わせるよりあるかどうかはわからないが勝手口から出て後ろを抑えた方が良い、そう判断してドアを開けたところで、テーブルの上にデカデカと寝そべるそれにギョッとした。 「ライフルだと? なんでこんなもんが家ん中にあるんだ?」 黒光りするそれはどっからどう見てもライフルだった。それこそ《バッド・カンパニー》の歩兵が持っていたような、仗助は名前を知らないがアサルトライフルに属するものだ。民間用ならば例外はあるがそんなことを知らなくても、それが連射できそうな武器だということはわかる。 問題は、なぜそれが家の中にあるか、だ。 「な〜〜んか、思い違いをしてる気がするぜ。違和感っつーか……」 数秒考えた末にそう言うと、仗助は勝手口から出た。わからないことだらけのところに更にわからないことが増えたが、まずは例の少女だ。見失うわけにはいかない。 仗助は家から出ると、狭い路地を抜けて少女の後ろを取り声をかけた。 「あの〜〜、もしかしてなんスけどアンタも巻き込まれた――」 「……っ!?」 「――人っスか?」 銃を両手で持ったまま振り向きざまに放たれたハイキック。 何か武道をやっているらしくもあるそれを、経験と筋力差で片手で押さえ込むと、仗助は何もなかったかのように話を続ける。 そして同時にほぼ白だと断定した。 咄嗟に銃ではなく蹴りを選ぶのは殺し合いに乗っていないからだ。単に蹴り慣れているのかもしれないがそれにしては素人っぽい、にわか感のある蹴りだ。つまりたぶん、この女の子は殺っていない。なにせこうして片足を掴まれ不安定な体勢であってもなお強い視線を向けても銃口をこちらに向かせないのだから。 「あ、おれ東方仗助っス。もちろん殺し合いなんてやるわけないっスよ。」 明らかに年下だが一応敬語で名乗る。よく考えたらこんな近くで突然後ろから、見知らぬ年上の男子に声をかけられたらビビるよなという反省と共に、手を離してやり自由にする。二三歩あとずさられるが、相変わらず強い視線を向けては来るものの逃げも戦おうともしない。そして少女は口を開きかけて、パクパクと動かして、閉じた。 小さい声だ、と思った。緊張して声が出ないのだろう。そう思って仗助は少し近づきながら声をかけようとして。少女の視線の変化に気づく。なぜかはわからないが、少女の目はとても悲しいものに変わっているように見えた。目にこもる、いわゆるメンチのような気合は感じるのだが、なぜかこもっている感情が別のものに見えた。それと同時に察する。少女の口の動きに変化があった。それは仗助の地元でカツアゲにあっているやつがする、独特な口の動きだからだ。 「ごめんなさい」、そう声が出ずに言う、アレだった。 (あの喉のアザ、こいつは。) 喉のあたりに置いた手にも目が行って気がつく。少女の喉にはアザがあり、手はそのアザを抑えている。いや、掴んでいる。手の強ばりを見るにかなりの力がこもっていると察した。 そのアザを《クレイジー・ダイヤモンド》で治しながら、仗助はバツの悪い顔で言った。 「あー……驚かせて悪かったっス。そういえば、この、ほら、コレあるんで、筆談にしてもらって良いスか?」 トントンと首輪をつつきながらそう言うと、少女はコクンと首を縦に振りながら口を動かした。しかし、治したはずのその口から言葉が出ることはない。 「じゃあ、なんか書くもんもってくるんで、ちょっと待っててください。」 らしくない敬語言っちまってるなと思いながら、仗助は家へと戻った。そして勝手口の扉を閉めると、壁を殴りつけようとして、止めた。 「声を出せねぇ女の子を拉致って殺し合いさせるとかよぉ……杜王町でも見たことねぇレベルの下衆だぜ、クソっ。」 代わりに吐き捨てるように言うと、手近な鏡の前に立って髪を整えた。家の外に人を待たせてるのに、物に当たってそれを直してというのは、ましてあんな女の子の側でやるのはできなかった。 仗助はなんとなく、本当に直感的にあの少女から心の傷を感じ取っていたのだ。仗助自身も、母の朋子も、家族を失ったときはああいう雰囲気だった。杜王町にスタンド使いを増やしていた虹村兄弟も、纏う空気にさみしさがあった。大切な誰かを失った人間には、同じような匂いがまとわりつくのだろうか。辛気臭えのはなしだな、と呟いて、いまいちキマらないままの髪で、仗助はメモ帳とボールペンを見つけると家を出た。 「待たせちまってすみません。じゃあ、あそこのサ店で話聞かせてもらってもいいスか?」 二人で近くのカフェに入る。テーブルや床に転がる銃にギョッとしながら、一番入り口から遠い席に座ると、情報交換がはじまった。 ──紅絹 「くれない、きぬ?」 ──もみ、です 「なんか頭良さそうな名前っスね。」 少女、紅絹が書き、仗助がそれを読み、また書く。ときおり頭の悪いことを言いながら、仗助はなんとか話を聞きだしていく。 まとう空気は悲しげでも、ショートカットで地味ながら整った顔をしているからか、それとも出会い頭の蹴りのせいか、なんとか変に気負わず接せている。その甲斐あってか、筆談にしてはスムーズに会話が進む。とはいえ、わかったことなどほとんど無かったが。 「じゃあ、紅絹ちゃんも気がついたらあそこで変なウサギの話聞いてたんスね?」 こくり、と頷く紅絹に相槌を打つと、仗助はしばらく無言で考え込んだ。 はっきり言って手詰まりだ。仗助がここに来てから得た以上の情報は何も無かった。あまりの手がかりのなさにこれからどうすればいいかの指針も立てられない。 そしてそれ以上に、紅絹との接し方がわからず戸惑っていた。 仗助はリーゼントに改造制服という不良そのものな外見に加えて、ハーフのために身長もある。だが別に不良というわけではないと自分では思っていた。たしかにプッツンするところはあるが、授業態度もそこそこ真面目で、外見からは想像しにくいほどに普通の高校生である。ではそんな男子高校生が線の細い年下の女子中学生に気を配って円滑にコミュニケーションできるかというと、NOだ。割と女子からの好感度が高い方の彼であっても、さすがに相手が悪い。 そもそも紅絹は失語症のため、並大抵の人間では会話が成り立たない。彼女が行為を抱く青年は少女漫画に出てくるようないい男なのでそのあたりなんとかなっているし、周りの人も優しい人が多いのでなんとかやっていけているが、本来は断じて殺し合いに参加できるような資質ではないのだ。 ──東方さんはこれからどうしたいですか? 「おれは、銃の音がする方を調べたいっスね。人と会うならそれしかなさそうなんで。」 ──いっしょにいっていいですか? 「それは……危ないっスよ。ここにでも隠れてたほうが……」 ──なら、二手にわかれませんか ──探している人がいるんです だが資質があろうとなかろうと、選択はしなくてはならない。 紅絹が選んだのは、行動。安全な場所に隠れるのではなく、自分と同じように巻き込まれているかもしれない家族を探しに行くことだった。 筆圧の強さからその意思の強さを感じて、仗助は言葉をなくした。 正直に言えば、紅絹は足手まといだ。口の聞けない女の子を守って動けるほど仗助は器用ではない。だが彼女の思いは大切にしたいし、なにより隠れていても由花子のように撃ち殺されかねない。 それでも悩んでいる仗助の耳に、銃声が届いた。 近い。そして大きい。 由花子のことが頭によぎった直後なのもあって、必然彼女を撃ち殺した犯人が撃ったのかもしれないと気になる。 ──今の音をしらべたいです 「わかったス。ただし、おれも着いていきますよ。」 少し考えて仗助はそう答えた。 迷っていれば更に死人が増えるかもしれない。もうあんな思いはゴメンだった。 適当に保存の効く食べ物や飲み物を漁ると、仗助はレジにいくらかの金を置いて喫茶店を出る。二人でしばらく歩くと、赤い霧の合間から赤く点滅する光が見えた。それが交番のパトランプだと仗助が気づくのと、紅絹が走り出したのは同時だった。止めようとして交番の前に倒れる人に気づいて、紅絹を追い越して駆けつけた。 「《クレイジー・ダイヤモンド》!」 それが血塗れで倒れている子供だと分かるより早く仗助はスタンドを使う。バッサリと斬られている傷口が治っていく、苦しげな顔が一転して柔らかくなる。それに安堵したところに聞こえてくるのは、荒くなった息。目の前の少年が息を吹き返したか? そう思った仗助の視界の端で何かが倒れた。 「紅絹ちゃっ──なにっ!?」 慌てて抱えあげようとして驚く。交番の中には、更に血塗れの人間が倒れていた。よく見れば一人ではない。女子らしき子供二人に、男性二人の計四人。らしき、というのは、一人は顔面が性別が一目でわからないほどにギタギタにされていたからだ。 「くっ、《クレイジー・ダイヤモンド》! 全員治すぜ!」 思わず覚えるのは吐き気。それを気合いで耐えると、紅絹を含めた五人を治す。が、誰一人として動くことはない。紅絹は精神的なショックによるものだろうが、あとの四人はそうではないというのはやる前からわかっている。それでもやるだけのことはやった。 死体が四つに、大怪我を負った子供が一人に、気絶した子供が一人。同級生が殺された姿を見たあとに出くわすには中々にヘビーなものだ。 「やれやれだぜ……」 「……あの、すみません。おれは風見涼真です。さっきは助けてもらってありがとうございました。それで、三つ聞きたいことがあるんですがよろしいでしょうか?」 愚痴る言葉を遮る声が聞こえた。顔を上げると、さっき治した少年が立っていた。 イケてるという自負がある仗助からしてもイケメンだとわかるような顔が、真剣に仗助を見つめている。これスタンドのこと聞かれんのかなあと思った。 「おれもだ。色々聞かせてもらいてえんだが、悪ぃが急いでるんでな……それで、リョーマ、聞きたいことってのはなんだ?」 「ありがとうございます。一つ、さっきおれを治したのはあなたですか。二つ、それは怪我をした人間以外にも使えますか。三つ、あなたに自分を守る護身術などの経験はありますか。」 「お、おお。隠してもしかたねえか、こりゃ……さっきのはおれっつーか、おれのスタンド《クレイジー・ダイヤモンド》の力だ。まあ、超能力だと思ってくれ。怪我でも壊れたもんでも直せるが、死者を生き返らせたりはできねぇ。護身術ってほどじゃないが、スタンドってので戦えるぜ。」 テキパキと聞いてくるリョーマに面食らいながら答える。いやに落ち着いているのでスタンド使いかと疑ったが、出して見せた《クレイジー・ダイヤモンド》にまるで視線を向けないので、相手を測りかねる。 「わかりました。それでは申し訳ありませんが、おれ、私と同行してもらえませんか。近くに銃と刀で武装した通り魔がいます。さっき襲われて、私が保護していた方には警察署に一人で逃げてもらっています。彼女を早急に保護する必要があります。」 「マジかよ……つまり、殺し合いに乗ったやつに襲われて、女の子逃して戦って殺されかけたってことだよな。」 「はい。そして、暴徒は少なくとも二人います。その交番で亡くなっている四人は、おれが暴徒から逃げている時には既に亡くなっていました。」 コイツ『アレ』を見ておいてこんなに冷静なのかよと、仗助は心の中で思った。さっきの大怪我を治してから数分と経たないうちに冷静に情報交換してくる涼馬に、引くほどの凄みを感じる。 よくよく見れば、涼馬は仗助よりも明らかに年下だった。ハーフなのでタッパのある仗助よりもたいていの同世代は背が小さいので気づくのが遅れたが、おそらくは中学生ぐらいだろう。 「年下が覚悟決まってんのにブルってるわけにはいかねーよなあ。《クレイジー・ダイヤモンド》!」 仗助は交番に入ると、遺体に一度手を合わせて、スタンドで奥の扉をぶち破った。慌てて見に来る涼馬をよそに中を漁ると、お目当てのものを見つけて戻る。その背後で壊れた扉がひとりでに元通りになるのを見て目を丸くしている彼の横を通り抜けると、交番の脇にあったバイクに持ってきた鍵を入れた。 「この子は紅絹。さっき会った子だ。置いてくわけにもいかないから連れてく。リョーマ、この子の後ろに乗れ。」 「三人乗りですか……わかりました。」 (ようやくふつうっぽいリアクションが出たな。) 「彼女が向かったのはこの道を真っ直ぐです。今ならそう遠くに行っていないはずです。」 「OK。しっかり掴まってろよ。」 涼馬が立ち乗りして、気絶している紅絹ごと仗助の肩に手を置く。エンジンをかけると、仗助はバイクを走らせた。 「そういやまだ名前言ってなかったな。東方仗助だ。」 「風見涼馬です。保護していた方の名前は宮美三風。中学一年生で、身長はおれより低くて、制服を着ています。髪は黒です。通り魔は、仗助さんと同じぐらいの身長で白髪です。上は黒のインナーと柄もので……やつです!」 「会うの早すぎんだろ!」 走り出して会話が始まった、と思ったら直ぐに涼馬は叫んだ。ツッコみながらも仗助も《クレイジー・ダイヤモンド》を出す。涼馬が今言ったのと全く同じ特徴を持つ人影が、霧の彼方の道の先に見えたからだ。 「このまま跳ねる。」 「え。」 「安心しろ、治すから。」 人影はバズーカのようなものを構えた。 「ちょっと待てなんでバズーカ」 言い終わるより早く、発射されたRPGを回避するために《クレイジー・ダイヤモンド》で無理矢理バイクの軌道を変える。気絶した紅絹と涼馬の三人乗りなので無茶苦茶な動きはできないが、ギリギリで躱して近くの民家に突っ込むだけですんだ。 迫る壁を殴り抜け、バランスを崩して和室を三人で転がる。二人を《クレイジー・ダイヤモンド》に庇わせながら仗助は身体を走る衝撃に身悶えした。 「いってぇ〜〜〜! な、なんでバズーカなんか持ってんだアイツ! 日本だろ!」 「東方さん、来ます!」 身体に痺れが走るのもおかまいなく、学ランの背中が引っ張られる。ぶん、という音ともに、目の前に刀が振り下ろされた。 誰の刀だ?と思ったところで、腹に蹴りが入り、後ろにいたらしい涼馬ごと吹き飛ばされる。馬にでも蹴られたのかと言うぐらい重い一撃に、たまらず吐く。それはどうしようもない隙だった。 うずくまって完全に無防備になった背中を仗助は晒す。ちょうど首を落とされる罪人のような格好だ。その首筋になんの躊躇もなく刀が振り下ろされた。そして、その刀が当たる寸前で、急速度で首筋から遠のくのを、涼馬は見た。 「ぐっ……はぁ!」 「ぜーっ……ぜーっ……へへ、一発は一発だぜ……」 刀を振り下ろしていた男が、突然何かに殴られでもしたかのように腹をくの字に折って、仗助が突入してきた壁から外へと飛んで行ったのだった。 「リョーマ、こいつはおれがタイマンする。『女の子』を頼んだぜ。」 「……! はい。おれたちはさっきのところの近くにいます。」 なんとか立ち上がると、仗助はそう言い残して壁から出た。頭のいい涼馬なら、これで意味を察して逃げてくれるだろう。 ふらつきながらも、涼馬は紅絹をおぶり家の中の戸を開けた。それを見送ると、仗助は前を向く。殴り飛ばした男の姿は、無い。 瞬間、響いた発砲音を、仗助は《クレイジー・ダイヤモンド》に持ち上げさせた瓦礫で応える。近くのビルの二階から、先程の男が銃を向けていた。 「別にお前が由花子を殺したかはわかんねえけどよお、人にいきなりバズーカ撃ってくるようなやつは焼き入れられても文句は言えねえぜ?」 睨む仗助に答えるように、男も殺意のこもった視線を向けてくる。 東方仗助と雪代縁の戦闘が始まった。 仕切り直してからの先手を取ったのは縁だ。ライフルをフルオートで連射する。その弾丸を隣家の壁を殴り抜けて家へと入り躱すと、同じように民家にトンネルを作りながら仗助は接近を試みた。 仗助は縁を時間停止できるスタンド使いの可能性も考えて行動している。先程のバイクで横転してから刀で斬りつけられるまでにかかったのは五秒ほど。その間に走って距離を詰められるとは考えにくい。もしそれができるなら、相手は100メートル走のメダリストか何かだろう。 ──縁の生きていた時代にオリンピックがあれば間違いなくメダリストになれていただろうから、その意味では仗助の考えは当たっている。 「ドラァ!」 掛け声一発、仗助は穴を開けた壁から縁のいるビルへと突入、しない。すぐさま《クレイジー・ダイヤモンド》で直す。予想通りに発砲音が壁の裏でしたのを聞きながら、ビルの入り口から突入した。 「ちぃ!」 「ようやく射程距離だぜーっ! ドララララァ!」 弾丸が切れたのか投げつけてきた銃を殴り壊しつつラッシュを仕掛ける。壁を壊すことを囮に距離を詰める作戦は完全に目論見通りだった。 誤算があるとするならば、その距離は縁の間合いだということだ。 「虎伏──」 《クレイジー・ダイヤモンド》のラッシュが、縁に地に伏せるような下段の構えですかされる。それは単なる偶然だが、仗助にとっては最悪の偶然だ。 仗助は一つ大きな勘違いをしていた。 縁はスタンド使いなどではない。 体系的に言えば、彼の父の若かりし頃と同じく技術によって鍛え上げられた人間だ。 先程の斬りつけも、RPGを発射してから即座にダッシュして躊躇いなく斬りつけた、ただそれだけのことだ。 ただそれだけができるほどだから、雪代縁は十代で清の裏社会を渡り歩き、二十代にしてマフィアの頭目とまでなったのだ。 そして最も単純な理由。 縁が頼みにするのは銃でも爆弾でもない。己が仇敵を殺すために磨き上げた倭刀術だ。 「──絶刀勢!!!」 「──ララララ『憎』ラララ『恨』ララ『怒』ラ『忌』『呪』『滅』『殺』『怨』」 背後に回り込む動きは、超神速。投げつけられた銃に目が行っていたところに気づいたその動きに、ラッシュの向きを変える。が、間に合わない。生身でスタンド並の速さで動いている、それを認識するより先に、背中に強烈な熱を感じた。 (あちぃ! なんだ、スタ……ン……) 火や熱を操るスタンドか?そう思うより先にすべきことは、宙に切り上げられた身体をスタンドでガードすることだった。だがそれは酷な話だろう。今自分が斬られたことすら、まだ仗助はわかっていないのだから。 「轟墜刀勢!」 落ちてきた仗助に下から倭刀が突き立てられる、串刺しにされたまま地面に叩きつけられ、仗助は絶命した、 【0140 住宅地とその近くの公園】 【桜木紅絹@天使のはしご1(天使のはしごシリーズ)@講談社青い鳥文庫】 【目標】 ●小目標 ??? 【風見涼馬@サバイバー!!(1) いじわるエースと初ミッション!(サバイバー!!シリーズ)@角川つばさ文庫】 【目標】 ●大目標 生き残り、生きて帰る。 ●中目標 どこかに拠点を作り、殺し合いに巻き込まれた方を保護する。 ●小目標 紅絹を連れて交番まで戻る。 【雪代縁@るろうに剣心 最終章 The Final映画ノベライズ みらい文庫版@集英社みらい文庫】 ●大目標 人誅をなし緋村剣心を絶望させ生地獄を味合わせる。 ●中目標 警察署へ向かい緋村剣心と首輪を解除できる人間を探す。 ●小目標 三風について行く。 【脱落】 【東方仗助@ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 映画ノベライズ みらい文庫版@集英社みらい文庫】
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【三日目・8時30分/新惑星・海岸近くの町】 「じゃあそのベジータという男と合流する、ということでいいんだな」 「ああ、アイツは昔は悪い奴だったけど今は悪い奴じゃねえ、オラの仲間だ」 「合流するならば早いほうがいいわね。悟空、さっそく瞬間移動で……」 青子がそこまで言いかけたその時だった。 「見つけたぞ!貴様らが大首領様の探していた蒼崎の姉妹か!」 突然の声に振り向く英雄組。そこには奇怪な服を着て鞭を持った男が、2人の黒ずくめの戦闘員を従えて立っていた。 「我等がショッカーの大首領様がお待ちだ。大人しく来てもらおうか」 「ショッカー……そうか、お前等はあのアポロガイストとかいうやつの仲間か」 「仲間? フン、確かにな。だがこの地獄大使はあのような無能とは違うということを教えてやろう!」 奇怪な姿の男・地獄大使はそう言うとガラガラヘビの怪人、ガラガランダへと姿を変えた。 「さあ行け戦闘員ども!蒼崎姉妹は生かしたまま捕らえろ!その男は殺しても構わん!」 イッー!と奇声を上げて襲いかかってくる戦闘員たち。 だが彼らは知らなかった。その男が文字通り英雄(ヒーロー)であることを。 「ライダーの奴らを殺したのはおめぇらか……オラ、絶対に許さねえ!!」 怒りを込めた悟空のパンチ一発で、2人の戦闘員は空の彼方まで殴り飛ばされて星になった。 「ぐっ……まだだ!ショッカーの力はこんなものではない!」 地獄大使・ガラガランダがそう叫ぶと、海を割るようにして2体の巨人が現れた。 片方は頭部に二本の角を生やした全身鋼鉄のロボット、そしてもう片方は全身が岩石でできた怪物、どちらも数十メートルの巨体で、英雄組のほうへと向かってくる。 「まあ私達を捕まえるために、随分と派手なことをするもんだ……」 「悟空!このガラガラヘビの化物は私が何とかするわ。あなたはあのデカブツ2つをお願い!こうなったら出し惜しみは無しよ!」 「おう!わかった!」 マスターの命を受け、孫悟空は舞空術を使い鋼鉄のロボット・キングダークと岩石の怪物・岩石大首領に向けて一直線に飛んでいく。 体長の差は圧倒的。だが悟空がパンチやキックを繰り出すたび、2体の怪物の体は砕かれ、その体勢は崩されていく。 「これでおしめぇだ!かーめーはーめー波ぁー!!」 とどめのかめはめ波をくらって、キングダークと岩石大首領は消滅した。 一方で地上ではガラガランダと蒼崎青子の戦いが続いていた。 ショッカーの幹部怪人を相手に、生身の人間が戦う。普通ならば考えられないことだ。だがこの『魔法使い』蒼崎青子は普通の人間ではない。 『第五魔法「魔法・青」の継承者』、『破壊特化の魔術師』、『人間ミサイルランチャー』等の異名は伊達ではないのだ。 「ブロウニング・スターマイン!」 詠唱によって放たれたビームがガラガランダの体を焼く。 「グッ、小娘めっ!」 「ビームにばかり気をとられてると蹴り飛ばすわよー」 「舐めた真似を!!」 青子の蹴りを間一髪でかわしたガラガランダは、右手の鞭を青子の足に絡みつけ、地面に振り下ろし叩きつけようとする。 「うぉっと!」 しかし叩きつけられる前に鞭から脱出して受身を取った青子は、すかさず次の呪文を詠唱する。 「ブロウダスト・スターマイン!」 ガラガランダの前に幾つもの魔法陣が現れ、無数の爆発が起こる。 「ぐおおおおおお!!」 爆発によりガラガランダの注意が削がれた瞬間を青子は見逃さなかった。 「これで一気に決める!逆行運河・創世光年!」 その詠唱が終わると同時に、ガラガランダの体は光でできた球形の檻に捕らえられ、そこに無数の攻撃が叩き込まれた。 「馬鹿な……この地獄大使が敗北するなど……」 全ての攻撃をくらい、変身が解けた地獄大使は 「この身は滅びても我が魂はショッカーと共にあり!ショッカー軍団、万歳!」 と叫んで爆発した。 【ショッカー戦闘員B@仮面ライダー 死亡確認】 【ショッカー戦闘員C@仮面ライダー 死亡確認】 【キングダーク@仮面ライダーX 死亡確認】 【岩石大首領@仮面ライダーストロンガー 死亡確認】 【地獄大使@仮面ライダー 死亡確認】 「これで襲ってきた奴らは全員片付いたみたいね」 「よし、次の追っ手が来る前に孫の仲間のところへ……」 だがその言葉を言い終わらぬうちに、蒼崎橙子と青子は生命エネルギーを吸い取られて倒れた。 (しま……た……伏兵…………) 通常の彼女達ならばその存在に気がついていただろう。しかし、レミリアへのイナバの移植の儀式で集中力を使い さらにショッカーの突然の襲撃に対応しなければならなかった彼女達は、その伏兵の存在に気づくことができなかった。 青子たちの元に戻ってきた悟空も同じように生命エネルギーを吸われて意識を失った。 その様子を見ていた伏兵、吸命牙によって3人の生命エネルギーを吸い取った伏兵は、その太陽を模した仮面の裏で邪悪に笑った。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「お目覚めかね。蒼崎橙子」 自分が今どこにいるのかもわからない、青子や孫がどこにいるのかもわからない。 ただはっきりしているのは、自分が椅子に座らされる形で拘束されているということだけだった。 そして自分に話しかけてきた男…… 「イナバ製作所社長……!!」 否、違う。この男はイナバ製作所社長の姿をしているが全くの別人だ。 「……社長を殺したのはお前か」 「この『器』の力が使えないようにどんな小細工を施したのか。君たちが眠っている間に装置で調べさせてもらったよ」 蒼崎橙子の問いには答えず、イナバ製作所社長の顔で微笑むショッカー大首領JUDO。 「この『器』からレミリアとかいう吸血鬼へと力を移した……その事はよくわかった だが君達の意識からはそれよりも興味深い情報を手に入れることができた……聖杯戦争に関するね」 この言葉に、蒼崎橙子は慌てて自分の令呪を確認しようとする……が 無い。令呪が無くなっている。 「お探しのものはこれかね」 そう言いながら自分の右手の甲を見せる大首領JUDO。そこには令呪が刻まれていた。ただし残り一つだけの。 「我が組織にも呪術に関する専門家がいてね……キバ男爵、ご苦労だった」 「いえ、全ては大首領様のために……」 キバ男爵と呼ばれた不気味な男は、そう言ってマンモスの頭骨を象った兜を被った頭を下げた。 「しかし君の妹の強情さも困ったものだ……貴重な令呪を一つ消費しただけでは足りず、結局は洗脳装置を使わなければならなかった」 JUDOがその言葉を言い終わらぬうちに、蒼崎青子が無言のまま橙子の前に姿を現した。青子の目は虚ろで、橙子を目の前にしていながら橙子を見ていない。 「地獄大使を失ったのは惜しかったが、君の妹から辿ってそれ以上の収穫を得ることができた」 青子に続いて現れたのは孫悟空だった。しかしその瞳は、かつてのような純粋な正義の輝きを失っている。 「オッス、オラ悟空!マスターの青子の命令で、大首領とショッカーに従わないものは皆殺しにすっぞ!」 よく見ると青子の令呪が一つ消費されている。JUDOは青子に令呪を使うことで、悟空に「大首領とショッカーに絶対服従する」という令呪をかけさせたのだろう。 そして虚ろな目をした青子と悟空の後ろでは、人間形態になったスーパーアポロガイストが心の底から嬉しそうに笑っている。 「これで私もキャスターのマスターとして聖杯戦争に参加することができた。これで戦いに勝ち残れば、イナバの力だけではなくこのバトロワに関する全てをこの掌に することができる。そしてこの『キャスター』と『ヒーロー』がいれば、残りのサーヴァントを皆殺しにすることなど実に容易いことだ。そうだろう? 蒼崎橙子」 橙子は何も答えなかった。JUDOは笑みを浮かべたまま橙子に近づくと、彼女の頭を片手で鷲掴みにした。 「さてそこで問題になるのは君の処遇だよ、蒼崎橙子。最初は人質として使おうかとも思ったのだが、何でも君は「今ここにいる君」が死ぬと「スペアの君」が記憶を 受け継いで君として活動を始めるそうじゃないか。これは厄介なことだ、人質としても敵としても、だから……」 JUDOは橙子の頭を鷲掴みにした指に力を込めた。 「君にはここで完全に死んでもらおう。神の力を以ってすれば、人一人の魂を消し去るなど簡単なことだ」 アンデッドすら殺すことの出来るJUDOにとって、人の魂を破壊するなど児戯にも等しいことだった。 「安心したまえ、君の妹とそのサーヴァントは我々が有効に活用しよう。なにか最後に言い残すことはあるかね?」 「ある」 それまで喋らなかった橙子が自らの沈黙を破った。 「あんたは自分が神様だと思ってるらしいが、それならば重々注意することだな。私の知る限りでも、神を殺せる人間なんて五万といるんだからね」 その言葉を聞き終えた瞬間、JUDOは蒼崎橙子の頭部をその魂ごと握り潰して破壊した。 首から上を失った橙子の死体を、蒼崎青子と孫悟空はなにも感じていない目で見つめていた。 「さようなら傷んだ赤色(スカー・レッド)」 そう言って大首領JUDOは橙子の死体に背を向け、部屋から出て行った。蒼崎青子、孫悟空、スーパーアポロガイスト、キバ男爵もJUDOに続き退室した。 やがて部屋の一部が宇宙空間に向けて開き、蒼崎橙子の死体は椅子ごと宇宙空間へと廃棄された。 【三日目・11時15分/スーパークライス要塞(宇宙空間)】 【大首領JUDO@仮面ライダーSPIRITS】(マスター) 【状態】肉体はイナバ製作所社長、健康 【装備】イナバ製作所社長の肉体 【道具】イナバ製作所社長の支給品一式、不明支給品 【思考】基本:ショッカーによる全世界の支配 1:主催者とショッカーに刃向かうもの(KAITOなど)を抹殺する 2:聖杯戦争に優勝し、イナバの力を我が物とする 3:そういえば死神博士はどこに行ったんだろうか ※イナバ製作所社長の精神は完全に消滅しました。 ※固有結界『イナバの巣』を奪われました。よって、社長特有の魔術は一切使えません。 ※サーヴァント・キャスターのマスターになりました。(令呪残り一つ) 【蒼崎青子@月姫】(マスター) (クラス・キャスター) 【状態】完全洗脳、首輪無し 【装備】透明マント 【道具】支給品一式 【思考】 基本:マスターである大首領JUDOとショッカーに絶対服従する ※サーヴァント・ヒーローのマスターです。(令呪残り二つ) ※元の精神に戻ることは無いでしょう 【孫悟空@ドラゴンボールZ】(クラス・ヒーロー) 【状態】洗脳、首輪無し 【装備】無し 【道具】無し 【思考】 基本:蒼崎青子の令呪により大首領JUDOとショッカーに絶対服従する ※主催者に存在を気づかれていないようです。そのため首輪と支給品はありません。 ※この世界の人間ではないので宝具は持っておりません。 【キバ男爵@仮面ライダーV3】 【状態】健康、ドーブー教の教祖、吸血マンモスに変身 【装備】不明 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】基本:大首領JUDO万歳 【スーパーアポロガイスト@仮面ライダーディケイド】 【状態】健康、吸命牙による不死身化、大首領JUDOに対する恐怖と忠誠 【装備】不明 【道具】吸命牙@仮面ライダーディケイド 【思考】基本:大首領に従う 1:憎きイナバ製作所の連中に復讐できて嬉しい 【蒼崎橙子@空の境界 死亡確認 転生不能】
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